今年で26回目を迎える「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」。 真冬の映画の祭典として北海道夕張市を舞台に国内外から様々な作品が集まる同映画祭は今季、夕張市財政破綻から10年の節目を迎え、新たな試みを始めている。
『女ヒエラルキー 底辺少女』 (C)映画「女ヒエラルキー底辺少女」製作委員会

その一環として本年度より始動した新たな試みが「フォービデンゾーン」企画作品の上映だ。「フォービデンゾーン」作品といえば、カルトな作品や自主規制の枠を外し、映画表現の可能性を更に押し拡げるもので、今後、同映画祭の一端を担う企画として期待されている新たな上映プログラムである。上映ラインナップは以下の通りだ。
<2016年『フォービデンゾーン』ラインナップ>
■『アングリー・ペインター/Angry Painter』 監督:ジョン・ギュファン/出演:ユ・ジュンサン/105分/韓国・エストニア<AP>
■『TOKYO GRAND GUIGNIOL』 監督:Gilles Landucc/114分/フランス<WP>
■『さいなら』 監督:大野大輔/出演:本間玲音、黒木歩、寺岡勝則、与那覇康史、富永茜/36分<WP>
■『華魂 幻影』 監督:佐藤寿保/出演:大西信満、イオリ、稲生生恵、川上史津子、川瀬陽太、愛奏/83分<WP>
■『怪しいお姉さんたち/Summer of Director OH』 監督:ノ・ジンス/97分/韓国<WP>
■『色道四十八手 たからぶね』 監督:井川耕一郎/出演:愛田奈々、岡田田智宏、なかみつせいじ、 佐々木麻由子、ほたる、野村貴浩/71分
■『女ヒエラルキー 底辺少女』 監督:森岡利行/<WP>
■『名無しの十字架』 監督:久保直樹/出演:神尾佑、松尾れい子、小林聡、和田聰宏、 米沢瑠美、吉田侑生、みのすけ、前田健、外波山文明、金山一彦/93分

『色道四十八手 たからぶね』(C)PGぴんくりんく

上映作品は国内からは、元AKB48・平嶋夏海が主演をつとめる『女ヒエラルキー底辺少女』、ピンク映画四天王の1人、佐藤寿保監督がメガホンを取った『華魂 幻影』、海外で高い評価も得ているピンク映画の誕生50周年を記念して製作された『色道四十八手 たからぶね』、かつて『トラッシュ』(93)で同映画祭のオフシアターグランプリ受賞した久保直樹監督の『名無しの十字架』など。久保監督と言えば、ニュース番組でのスポーツコーナーの編集マンから同映画祭での受賞を機に本格的に映画業界に進出。プロデュース作品は、同映画祭でも上映された武田梨奈主演「少女は異世界で戦った」などのアクション映画が記憶に新しい。
『名無しの十字架』(C)2012 映画「名無しの十字架」パートナーズ

そんな久保監督がメガホンを取った『名無しの十字架』は2009年に発表された郷一郎原作の小説を実写映画化。虎と人間が戦う様子を収めた幻のビデオテープを捜し求め、運命が危険な方向へと傾いていく男の姿を追うしたサスペンス・アクション作品となっている。映画祭では、久保直樹プロデュース最新作のアクション映画のトークイベント特別ゲストとして、大人気セクシー女優、紗倉まなの参加が決定している。
『アングリー・ペインター』

海外からは、エストニア・韓国合作の『アングリー・ペインター』、エストニアを舞台に神秘的かつ現像的な愛を描く怪作。フランスから日本を舞台に4人のフランス人監督が描く幻惑的な4本のホラーアンソロジー『TOKYO GRAND GUIGNIOL』。韓国からは、韓国のピンク映画撮影を舞台に描くコメディ作品『怪しいお姉さんたち』などもラインナップされている。
『怪しいお姉さんたち』

"大人企画"と言っても過言ではない新たな映画祭企画「フォービデンゾーン」。「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」の開催期間は2016年2月25日(木)~2月29日(月)となっている。
■参照リンク
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2016 公式サイト
yubarifanta.com
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